曹洞宗で使う丸く、小さく、厚みがある、マカロンのような形をした坐禅用の座蒲団を座蒲(ざふ)と言います。
座蒲を用いると、長時間楽に坐ることができます。

初めて座蒲を購入しようとした時、どこでどれを買ったらよいのかわからず、迷いました。
そこで、これから座蒲を購入される方の一助になればと思い、購入した3つを比較しましたので、参考にして頂ければ幸いです。

それぞれ、別のお店で購入し、おのおの特徴があります。
滝田商店
一疋屋(いっぴきや)
円中堂



滝田商店

・大きさ
33cm(1.1尺)を購入。他に9寸(27cm)、1尺(30cm)があります。
・生地
ビロード。他に、綿布のものもあります。
・価格
8,100円(税、送料込)
・コメント
ビロードとは、シルクかレーヨン(化学繊維)で作られた、短い起毛状の布です。この座蒲はレーヨンでつくられているようです。美しい艶があります。
ビロードは伸縮性があり、坐った時、柔らかく感じます。
パンヤ(中に入っている綿)を出し入れするための口が開いており、パンヤの量の調整が可能です。
パンヤの量は普通です。



一疋屋

・直径
33cm(1.1尺)。
・生地
別珍(ビロードに似ている綿素材)。他にツムギ、リネンがあり、カラフルなものもあります。
・価格
6,264円(税、送料込)
・コメント
直径の表記は滝田商店と同じ33cmですが、一回り小さいです。
別珍はビロードに比べ、艶が抑えられ、マットで落ち着いた風合いです。
ビロード同様、伸縮があり、柔らかく感じます。厳密に言うなら、滝田商店の方がより柔らかいです。
パンヤ(綿)を出し入れする口はついていませんが、注文時に「開け口あり」と依頼すれば、口が開いたものを送ってもらえます。
パンヤの量は普通です。



円中堂

・直径
33cm(1.1尺)。
・生地
帆布
・価格
3,980円(税、送料込)
・コメント
見た目の大きさは、滝田商店と一疋屋の中間くらいです。
坐った時、布の伸縮が小さく、固めです。丈夫そうです。
パンヤ(綿)を出し入れする口にファスナーがついています。
パンヤの量はたっぷりと入っており、少し抜いて使った方がよいと思います。抜いたパンヤはへたった時に追加するために保管したり、他の座蒲に詰めることもできます。
機能性と全く関係ありませんが、名札の所の生地が毛玉っぽく汚れやすいです。


■まとめ
大きい順に並べると滝田商店、円中堂、一疋屋の順になります。同じ1.1尺とは思えません。特にパンヤを足すと、圧倒的に滝田が大きくなります。
僕(約178cm位、約58kg)の体格の場合、一疋屋でも十分な大きさです。大柄の方でない限り、30cmで足りると思います。

柔らかい順に並べると、滝田商店、一疋屋、円中堂の順になります。滝田と一疋屋の差は小さく、円中道は固いです。柔らかめの方が心地よく感じます。

・見た目の美しい順
好みなりますが、滝田商店、一疋屋、円中堂の順になります。滝田は艶やか、一疋屋は渋め、円中道は普通です。

・滑りづらさ
服の素材にもよりますが、一疋屋、滝田商店、円中堂の順だと思います。
一疋屋、滝田商店の差はほとんどありません。

・価格
手頃さは、円中堂、一疋屋、滝田商店の順になります。
円中道は安価にもかかわらず、パンヤの量が最も多く、お得感があります。

・質感の比較
上が滝田商店、下が一疋屋






■結論
私としてのお勧め度は、、一疋屋=滝田商店 > 円中堂 ですが、お好みで。

■補足
・私の主観に基づいたものです。
・誤りがありましたら、ご指摘頂ければ幸いです。
・価格、仕様は2016年5月現在の物です。変更される可能性があります。
・質問があればお送り下さい。


■参考
臨済宗 坐禅座蒲団